2016年6月6日月曜日

エスカレーターって何で片側に寄るの!?本当は危険で意味のない行動なワケ

▼電車から降りていつものように

今日もいつもと同じように電車から降りてエスカレータに乗って、改札まで上る。
さてそろそろ乗り換えのために定期を出そうかなとしていると、横をもの凄く早くスタスタと歩いていく人がいました。その人はご老人にぶつかっても気付きもせず上へ上へと行ってしまうのです。

隣接にして階段があり、なおかつ体の弱い老人が多く乗っているエスカレーターなのに本当に非常識なことをする大人がいるものだと思いました。

そしてそもそも片側によって立つことでそういう人たちを容認してしまってる私たちにも責任があるのではないかと思ったのがこのことを考えるきっかけです。

▼そもそもなんで片側に寄るのか

理由も知らず暗黙の了解として、皆さんきちんと守っておられると思います。周りに合わせて右に倣えの精神です。

ここで、いったんエスカレーターの歴史を振り返ってみましょう。
---
・エスカレーターは、<中略>19世紀後半になって欧米に登場した新文化である。
・日本で初めてエスカレーターが登場したのは、<中略>1914(大正3)年38日上野公園で開催された東京大正博覧会である。
・エスカレーターという新文化も、<中略>その使い方が決まってきた。右側に立ち、左側を空ける片側空けが世界で初めて行われたのはロンドンの地下鉄駅といわれるが、いつ、どんなきっかけで始まったのかは明確になっておらず、1944年ころ混雑緩和のために公務員が思いついたという説が挙げられているだけである。

http://www1.edogawa-u.ac.jp/~tokim/esukaretakatagawaake.html
---

以上の論文から一部抜粋したものであるが、要約するとこういうことである。

エスカレーターの歴史は浅いので、イギリスで公務員の誰かが「混雑してんなあ…そうだ!片側空けて歩かせたろ!」って言って始まっちゃったことが成り行きで世界中に広まったということです。

今だから言えることですが、問題を一点から捉えて解決することはまた別の問題を生みます。
そのいい例ですよね。

▼片側に寄ることによるデメリット

こうして始まった「片側に寄る」慣習ですが、これによるデメリットをいくつかご紹介。

①エスカレーターの故障を誘発
これは有名なのかもしれませんが、考えてみれば当たり前のことです。
片側に乗った人の全体重がかかるということはそれだけ片側だけが消耗していくことに繋がります。設計の段階では全体にこれだけの重さがかかっても大丈夫ということで作られていますが、偏ることで消耗を早める。結果として早い段階で故障を誘発してしまうことがわかります。

混雑時に故障でもして、急停止すれば怪我人も多く出ますし当人たちも早く行くという目標が達成されませんよね。合理的に解決するために、是非階段のご利用を。

②歩く人を生み出してしまうこと
前述しましたが、片側を空けることはもう片側は「歩いていいスペースですよ。」と譲っていることにほかなりません。
人が多くなければ歩いている人も見てもなんとも思いませんが、ラッシュ時には本当にさまざまな人がいるんです。自分だけが合理性を考えて、疲れず早く動ける手段だからとエスカレーターを歩く選択肢を取るのはやめませんか?

③全体で作り出した雰囲気に呑まれ正しい行動が取りにくい
今まで言ったようなことは、ネットで出回っている情報ですし知っている人も少なからずいると思います。ですが、それを実践するにはあまりに味方が乏しい世の中です。
でも、事故が起きてからじゃ遅いと思うのです。日本エレベーター協会ではずっと前から「歩行禁止」を訴えかけているようですが、正直私は今日調べてはじめて知りました。なので、鉄道各社やマスコミを通しての呼びかけなど早期対応を求めたいですね。


「1人の怪我人が出ても1万の人が早く動けるならいい。」
そんな考え方の人もいるようですが、自分がやったことは必ず返ってくるんです。
それでも納得しない方は以下を是非精読いただけると幸いです。

▼実はエスカレーターを歩くメリットはなかった

歩くメリットってなんでしょう。
「早く上に上がれること」ですよね?
そしてその正当化に決まって、「全体としての効率が上がる。」などの声が上がっていると思います。ネット上では、効率という言葉を武器に主張をあたかも正しいとばかりに声高に言い張る者もちらほら見られました。

ですが、それを真っ向から反論していく事実を見つけました。

エスカレーターは歩かずに立っている方が結局は早い。

驚きの事実じゃないですか。その主張を真っ向から論破しています。
その記事ではどの程度の効率化が図れるか具体的な数値の記載までありました。
-
エスカレーターまで全員同じ速度で移動すると(そしてエスカレータに乗ったら歩かない)、1分あたり31人も多く乗ることができたんです!
http://www.gizmodo.jp/2016/01/standstill-on-escalators.html
-

安全かつ効率的で早いのにもはや何をもって歩くことが正しいというのでしょうか。
屁理屈を並べず、深く呼吸をして周りを見渡してみませんか。自分より体の弱い人はたくさんいるはずです。危険なことはせず、周りに迷惑をかけない。どんな社会で生きていくうえでも必要なことです。もちろん駅でおばあちゃんを労わることに何の意味があるんだという人もいるかもしれませんが、そんな心の小さい人たちばかりがこの日本にいないことを私は心底願います。


では、勉強してきます。

↓ランキング始めました↓
ブログを始めて、67目。
2016年4月から一年、仮面浪人生の医学部受験を中心に記事を書き続けます。
にほんブログ村 受験ブログへ
応援よろしくお願いします。では、勉強してきます。

0 件のコメント:

コメントを投稿